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Aimerという天才シンガー



参照:Aimerオフィシャルサイト

参照:プロデューサーと語るAimer誕生秘話

参照:ウィキペディア


 こんにちわ、北区ボーカル研究会です。今回もよろしくお願いいたします。


 みなさんAimer(エメ)というシンガーをご存知でしょうか?2012年にデビューしているのですが、2018年2月にリリースされた『Ref:rain』という曲のボーカルが本当にすばらしいのです。去年や一昨年も良い歌をうたっていましたが、今回は別格のパフォーマンスになっており「これは天才だなぁ」と、聴きながらビックリしてしまいました。もう確実に日本を代表するスーパーシンガーとなっています、やったぜAimerさんっ。



 今回はそんなAimer(エメ)さんに関する記事です。まだあまり情報がないので声質のことばっかり触れますが、そこから彼女の声と歌がどうすごいのか考えていきましょう。


 ついでに、ユーチューブでは歌フェチの変態を増やそうというチャンネルをやっています。よろしくね。



リスナーを引き込む深刻ボイス



 こっちの曲は2017年にリリースした『花の唄』。どういうコンセプトで歌ったのかよくわかりませんが、こちらはエメさんの良さが活かされておらず微妙です。プロデューサーが違うせいでいつもと違う調整がされた可能性がありますね。

 さて、では『Ref:rain』と『花の唄』の声質の何が違うのか?

 できればヘッドホンでそれぞれ聴いていただきたいのですが、まず声に混じる息の量、ノイズの量がまったく違います。これらは非整数次倍音というチリチリ・ザラザラした倍音で、こうした音が混じると深刻そうな印象になり小さな声でも聴いてる人はつい引き込まれてしまうのです。『Ref:rain』ではそうした音が強く、かつ美しいためにすばらしい歌声になっています。

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 対して『花の唄』ではそれが乏しく、ツルツルした印象になり訴求力がありません。これだとただ声がモワモワして重たいだけになってしまい、彼女の美しさを発揮できていないわけです。こうなった理由を予想してみると


1、こうしたニュアンスを求められた

2、エメさんがいつもと違うアプローチをした

3、ミックスの際ノイズ部分をカットされた


 という感じ。もしプロデューサーが違うせいでノイズをカットされたのだとしたら、それはちょっと、彼女の声への理解が足りなかったんじゃないかというところ。

 彼女は以前に声帯にトラブルがあり、今の声を維持するためにそれを完治させていません。なのでおそらくはノイズのない声を出すことができないはずです。そうなると3の理由が濃厚。まぁ、これに関してはどうでもいいや。そんなことより『Ref:rain』がすばらしい。


 『Ref:rain』ではAメロから深刻そうなウィスパーボイスで始まり、もうこの時点でリスナーを引き込むパワーがあるわけです。ポップスによくある「サビだけ聴きたい」ような曲とは明らかに違いますね。

また、発音でも子音をビシっと出すためにそれらがアクセントとなり、とにかく耳に残ります。この子音の強さは日本人には珍しく、同系統には手嶌葵(てしま・あおい)さんが並びます。



 エメさんはサビに入ってもその深刻さを保ち、またキーやテンポをただ忠実にするのではなく意図をもって表現をしているため、個性的・音楽的なフレージングになっています。

 最高音はhiCと、女性としては高いキーではない。しかしこれまでは高音はちょっと抜いたようなミックスボイスになることが多かったのに、この曲では集中したhiCになっていて緊張感が途切れず歌われているのです。


 それとビブラートが小ぶりになっていますけど彼女は伸ばす部分もトーンを維持しているために、その状態で素早いビブラートをかけようとするとこうならざるを得ません。

 私としてはビブラートのためにトーンがへぼくなるとがっかりなので、この解決手段は正解かと思っています。





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 先ほど、声質を維持するために声帯の異常を維持していると書きましたが、まさかそれだけでこの声質ができるはずもありません。モワッとスモーキーでいながら広がりのある倍音はエネルギーがあり、さらに、それを維持したまま歌う集中力が備わっているわけです。歌に関して相当に考えている人ではないかなと思います。


 何でもそうですが、本気で取り組むというのは言うほど簡単なことではありません。メタクソに力を込めれば形が崩れるし、何を重視すべきかを理解していなければ話にもならない。

 プロデューサーとの対談 の中で「ボーカルおたく」であると話していますが、このトーンの見事さを考えればその研究量も予想がつくために「オタク」と言われるのも納得です。


 彼女より器用で音域の広いシンガーはいるでしょうが、彼女より良い歌をうたえるシンガーがどれだけいるかと考えると、本当にすごいシンガーになったなぁと思うのです。

 声のエネルギー・フレージング・集中力、どれをとってもすばらしい曲になりました。ほんとにすごい、やったぜAimerさん。

ルーツとなったシンガー達

 個人情報を伏せているAimerさんですが、影響を受けたシンガーと中学生時代に声帯を痛めたことは公表されています。中学時代にアヴリル・ラヴィーンさんに大きな影響を受けたあたり、おおよそ2000年代に青春時代を送ったことと思います。




 以前に彼女の声を聴いた時、アヴリルフォロワーの印象を受けましたが他にも同時期のノラ・ジョーンズさんの影響もあるのかなーと思っていました。息が混じってボヤっとするあたりですね。

 しかし本人が子供のころ聴いていたのは宇多田ヒカルさんや椎名林檎さんらしく、声の素地となったのはそこらへんかも知れません。


 私はこうしたアーティストの原体験って重視するのですがそれがどれだけ色濃いのかは人によるので、見方の一つとして考えていきましょう。


 さて、では彼女の青春時代のミュージックシーン。2000年代前半というのは日本では宇多田ヒカルさんや浜崎あゆみさんが爆発的なヒットを飛ばしていたころです。他にもMISIAさんや倉木麻衣さんといったR&Bっぽいシンガーが登場し、結構ガラっとその特徴が変化した時代でもあります。

2001年『Can You Keep A Secret?』






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 男性シンガーではビジュアル系が流行っていたころですが、こちらもケミストリーやEXILEといったR&Bテイストのグループが増えていきます。

 サウンドとしては90年代を席巻していた小室ファミリーの存在感がなくなり、レイヴ系のサウンドよりも落ち着いたR&Bやバンプオブチキン、アジアンカンフージェネレーションのようなロキノン系の音が増えていきました。


 90年代を知っている人からすると、小室哲哉さんのブームが過ぎていくことは驚きの出来事だったでしょう。本当にすごかったんだから、安室奈美恵さんや華原朋美さんといった小室サウンドの氾濫は。


 一方、海外では2001年といえばニューヨークの同時多発テロが大きな事件でした。よく結び付けられるのですが、この事件からアメリカではリンキンパークやニッケルバックといったハードサウンドが当たりだし、その後もどこか「生きづらさ」をテーマにしたエモロック、オルタナティブロックのサウンドが増えていきました。

 まぁその手のナイーブな曲って昔からあるので、どれだけ関連があるのかはわかりません。


 そして2002年にはアヴリル・ラヴィーンさんがデビューしブレイクしています。アルバム制作の2000年当時アヴリルさんはなんと16歳。日本の宇多田ヒカルさんと同じく、故郷カナダや英語圏ではかなりインパクトがあったでしょう。

 Aimerさんも影響を受けたというアヴリルさん、こうした声質はフォロワーが非常に多くいまだに欧米・カナダ・オーストラリアのシンガーは似た声の人が多い。アヴリルさんから始まった声ではありませんが、彼女の存在はこの年代に大きな影響を与えたことと思います。


 例えばテイラー・スィフトさん



 最近ではスコットランドのチャーチズ




 また、声質だけでなくガールズ・ロックのサウンドも非常に増え、先ほどのテロの件とは裏腹に、女性ボーカルは明るくてカラッとしたロックサウンドに乗っかっていきます。

 ロックの持つ不健康・不健全なイメージが大分薄まりましたね。日本ではYUIさんがガールズ・ロックでブレイクしました。

YUI



 上でアヴリルさんの影響を感じたと書きましたが、Aimerさんをちゃんと聴くとそこまで似ているわけではありません。初め聴いたのがどの曲か覚えてませんが、ただなんとなく、高い声の出し方が似てるなーと思っただけなんですね。


 アヴリルさんは整数次倍音という鼻にかかったような濃い声で、ツヤがあり上への高さを感じる声です。

 対してAimerさんは息やノイズが多くモコっと横に広がる対照的な声質。でも高い声になると鼻にかかったようなパワフルな声になるのが似てるなーと、でもフォロワーと言えるかは微妙ですね。


 それはともかく、他のフォロワーと比べると彼女の歌の特異性もわかりやすいと思います。深刻そうでシリアスなAimerさんの歌というのは唯一無二のもので、そのエネルギーと集中力は別格。

 宇多田ヒカルさんからアヴリル・ラヴィーンさん、ビョークといった音楽体験を融合し新しい声として昇華しているあたり、「彼女は天才だなぁ」とついつい感嘆してしまうのです。




 彼女のルーツを考えると今のスタイルになった要因はわかる気がしますが、実際にあれだけの声を作り上げたシンガーは他にはいません。

 声帯のトラブルという外因があっても、基本的にシンガーの声というのは自分で作り上げるものです。Aimerさんがどれだけボーカリストを研究し歌について考えていったのか、「ボーカルおたく」と言われるゆえんがここからもよくわかる気がするのです。

 そんなAimerさんがどういう歌をうたっていくのか、そこからどういうフォロワーが生まれるのか、これからも楽しみなシンガーですね。

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 はい、というわけでAimer(エメ)さんでした。
 ここ10年ほどはお気に入りのシンガーといえばSuperFlyの越智さんと手嶌葵(てしま・あおい)さんだったのですが、楽しみなシンガーとしてAimerさんが加わってくれました。この三人は声のトーンをホントに大事にしてくれるので、聴いていてとてもカッコよく美しいです。

 Aimerさんを始めこの三人に共通することはなにか?それは歌を本気で歌っているということです。ちゃんと集中し、手を抜かずに歌うために声のエネルギーやそのニュアンスが体にまで響き、音楽に感動してしまうわけです。

 そしてそれをするためには歌についてちゃんと考えて、かつそれを表現できる能力がないとダメなんですね。


 う~ん良い歌を聴いたなぁ、彼女は天才です。Aimerさんはこれからどこまで表現を磨いていくのだろう、どんな歌を聴かせてくれるのだろうか。楽しみですね。

 Aimerさんの幸福を願います。


 この記事はこんな人が書きました。『海の幽霊』や『LEMON』『マリーゴールド』歌ってみた。







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